私たちは以下に紹介する4つのテーマに取り組んでいます。 ====== 1. ゲノムDNA分子操作 ======  これまでのゲノム解析はゲノムを断片化し、個々の断片を増幅し読み取ることで行われてきました。しかし、断片化することで本来ゲノムが持つ空間構造や機能が失われてしまいます。もしゲノムを傷つけることなく、1分子で操作・解析することができれば、核内で秘匿されているゲノムの空間構造や生体分子との相互作用を明らかにすることが可能になると期待されます。我々は、これまでにゲノムDNAの非侵襲操作技術を開発することで、分子レベルでは扱うことのできなかった巨大なゲノムDNA分子を世界で初めて操作することに成功しました。現在はその技術を応用し、ゲノム解析やナノエレクトロニクスへ展開するため研究開発に取り組んでいます。\\ {{:dna01_research.png?nolink&600}} {{:dna02_research.png?nolink&600}}\\ 参考文献\\ K. Terao, M. Washizu, H. Oana:\\ “On-Site Manipulation of Single Chromosomal DNA Molecules by using Optically Driven Microstructures”\\ Lab on a Chip, 8, 1280-4 (2008). \\ \\ \\ \\ ====== 2. 単一細胞計測デバイス ======  我々は、マイクロ流体回路を用いることで、高い送液制御性の下で個々の細胞へ安定に薬剤刺激を届け、細胞毎に異なる応答反応を明らかにしようと考えています。また、細胞表面の極一部に限局的に薬剤を与えることで、局所的な刺激に対する細胞内シグナルの伝搬や局在化を計測する新しい実験手技の開発を進めています。これらの取り組みを通して、より詳細に1細胞のレベルで細胞機能を評価することを目指しています。\\ {{:cell_stimulation_research.png?nolink&600}} \\ 参考文献\\ K. Terao, A. Okonogi, A. Fuke, T. Okitsu, T. Suzuki, M. Washizu, H. Kotera:\\ "Localized substance delivery to single cell and 4D imaging of its uptake using a flow channel with a lateral aperture"\\ Microfluidics and Nanofluidics, 12, 423-429 (2012).\\ \\ ====== 3. 高機能ラボウェアの開発と細胞計測への応用 ======   細胞機能は複数の細胞間の相互作用によって調節を受けています。従来の培養ディッシュでは細胞の位置がランダムなため、相互作用を制御された環境下で計測することは困難でした。そこで、我々は通常の培養ディッシュの使い勝手を保ちながら、複数種類の細胞を配置する機能を有した「セルアレイ培養ディッシュ」の開発に取り組んでいます。その他、広く標準的に用いられている様々なラボウェアにMEMS ((Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)) 技術によって新たな機能を付加することで、従来技術との互換性を保ちつつ、高機能化することを目指しています。\\ {{:cell_array01_research.png?nolink&300}} {{:cell_array02_research.png?nolink&300}}\\ 参考文献\\ K. Terao, Y. Kitazawa, R. Yokokawa, A. Okonogi, H. Kotera:\\ "Open-Access and Multi-Directional Electroosmotic Flow Chip for Positioning Heterotypic Cells"\\ Lab on a Chip, 11(8), 1507-1512(2011)\\ \\ \\ \\ ====== 4. 表面バイオセンサーの高機能化・高感度化 ======   医療診断や薬剤探索において、低分子量、低濃度の生体分子をセンシングする需要が高まっており、例えば血中がんマーカーの検出によるがんの早期診断の実現が期待されています。我々は非標識でセンシング可能という利点を持つ、表面化学センサーに着目し、MEMS技術を用いた高感度化と高機能化に取り組んでいます。これまでに金ナノ構造を用いたSPR((Surface Plasmon Resonance:表面プラズモン共鳴))、QCM((Quartz Crystal Microbalance:水晶発振子マイクロバランス))センシングの高感度化やフィルタ機能を有したSPRセンサチップの開発を行っています。 {{:sensorchip.jpg?nolink&600}}\\ 参考文献 \\ K. Terao, K. Shimizu, N. Miyanisi, S. Shimamotor, T. Suzuki, H. Takao, F. Oohira:\\ “Size-Exclusion SPR Sensor Chip: Application to Detection of Aggregation and Disaggregation of Biological Particles”\\ Analyst, 137(9), 2192-2198 (2012).

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